ニッポンソーラーのソーラーパネルは、25年保証になっています。
一般的に、ソーラーパネルは屋外に設置されることを前提にしているため、
10年経過で90%、25年経過で80%の出力を保証するメーカーが多いようです。
なお、ニッポンソーラーのソーラー発電セットのホームページに 「25年保証・永久サポート付き」 とありますが、25年の保証をしているのはソーラーパネルのみとなります。
その他のものの保証期間は極端に短く、ニッポンソーラーによれば、 チャージコントローラー: 6か月間、 バッテリー: 6か月間、 インバーター: 6か月間、 接続ケーブル: 2週間、 とのことです。
公称100wのソーラーパネルはソーラーパネルの公称最大出力が100wであることを表しています。
ソーラーパネルの発電量は太陽光の強さに比例します。一方、シリコン系のソーラーパネルでは温度が高くなると発電量が低下します。(出力低下は0.4〜0.5%/℃程度)そのため、JISではソーラーパネルの温度25℃で、快晴時に相当する1u当たり1,000Wの光が入射角41.8度で入った時の発電量を公称最大出力としています。
実際の使用時には、ソーラーパネルの設置角度、表面の汚れ、天候、日陰等により発電量は大きく影響を受けますので、公称最大出力はあくまでも発電量の目安と考えておいた方が良いでしょう。
日照時間は地域によって大きく変わり、日本の場合4.2〜6.0時間/日となっています。 しかし、ここでは、バッテリーを充電出来る一定量以上の日照時間を考えて、 日本の日照平均時間≒3.5時間/日 として計算します。
ソーラーパネルの出力電流・電圧特性は一般的に下図のようになります。
例えば、ソーラーパネル100w(単結晶)の場合は、
公称最大動作電圧 = 18.0V 公称開放回路電圧 =22.3V
公称最大動作電流 = 5.56A 公称短絡電流 = 5.82A
となっています。
ソーラーパネルの電流・電圧の関係は、常に赤いIVカーブ特性上の1点にあることになります。
一方、出力(=電流×電圧)は青い線のように途中で最大になります。
そのため、ソーラーパネルを使用する際には、チャージコントローラーの働きで IVカーブ特性上の●印、すなわち出力カーブ上の●印で使えるようにしています。
ニッポンソーラーの扱っているソーラパネルのIVカーブ特性をグラフにすると下図のようになります。
赤線のカーブは単結晶、青線のカーブは多結晶のソーラーパネルのIVカーブ特性です。 ●印および●印はそれぞれの最大出力点を表しています。
なお、200Wのソーラパネルの「詳細・性能」の公称短絡電流5.40は、5.80の誤りとして扱いました。
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設計例:
300Wh の電気量を充電するに当たって、 何日間でそれをするのかによって使用するソーラーパネルが変ってきます。
実際は晴れの日も、曇りの日もありますが、目安を考えるために、ここでは単純計算で、 日照平均時間≒3.5時間/日として考えます。
バッテリーに充電するために使うチャージコントローラの損失は0として計算します。
■昼間に 300Wh 充電して、そのすぐ後、夜に 300Wh を使いたい時は、
300Wh ÷ 3.5h ≒ 86W 以上のソーラーパネルが必要になります。
ニッポンソーラーのソーラーパネルから選ぶと、100wのソーラーパネルになります。
100wのソーラーパネルを使うと、一日で 100W × 3.5h = 350W 発電出来ます。
一方、100wのソーラーパネルを使った時のソーラパネルが供給できる充電電流は、
100w ÷ 12v = 8.3A となります。
バッテリーの適正充電電流から見て、8.3A は、
8.3(A) ÷ 80(Ah) ≒ 0.104 となるので、一応適切であると考えても良いでしょう。
80Ah のバッテリーと100wのソーラーパネルの条件に当てはまるのは、 100w 太陽光発電一式セット ということになります。
■300Wh を充電するのに2日掛けても良い時は、 日照時間は2倍になると考えられるので、
300Wh ÷ (3.5h×2)≒ 43W のソーラーパネルで十分になります。
ニッポンソーラーのソーラーパネルから選ぶと、50wのソーラーパネルになります。
80Ah のバッテリーと50wのソーラーパネルの条件に当てはまるのは、
50w 太陽光発電一式セット ということになります。
■同様にして、 300Wh を充電するのに3日掛けても良い時、あるいは9日掛けても良い時は、 日照時間はそれぞれ3倍、あるいは9倍になると考えられるので、
300Wh ÷ (3.5h×3)≒ 28.6W あるいは、
300Wh ÷ (3.5h×9)≒ 9.5W のソーラーパネルで十分になります。
ニッポンソーラーのソーラーパネルから選ぶと、30Wあるいは10Wのソーラーパネルになります。
80Ah のバッテリーを使っていれば、たまにしか発生しない停電等の非常時に 50Wの電気製品を 6時間使いたいということであれば、 30Wあるいは10Wのソーラーパネルでも十分ということにもなります。
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≪注意≫ ソーラーパネルの重量ならびに大きさはもしかしたらあなたの予想以上かもしれません。 それぞれの仕様を確認して、設置方法についても事前検討をすることが大事でしょう。
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